十勝・東大雪山系の遭難事故

北海道上士幌町のニペソツ山(2013メートル)で6日に入山したまま行方不明になっていた
札幌市豊平区西岡の会社員、竹内雅彦さん(48)が10日午後0時25分ごろ、ニペソツ山の
登山口から直線距離で約7キロ離れた石狩岳(1966メートル)の登山口で4日ぶりに帯広
署員に保護された。竹内さんは「川の水を飲み、のどの渇きをいやしながら下山した」と話し、
衰弱していたため町内の病院に搬送された。命に別条はないという。

 帯広署によると、釧路方面に出張していた竹内さんは「6日から登山に行く」と家族に伝え、
同日昼過ぎに「山頂に着いた」と妻にメールを送った。しかし、山の名前は告げておらず、
それ以降連絡が途絶えたため、妻が7日に道警釧路方面本部に通報。8日になって
ニペソツ山の登山口で竹内さんの乗用車が見つかり、道警や陸自第5旅団などが捜索 していた。
竹内さんは山頂から下山する途中に道に迷い、隣の石狩岳に入ってしまったらしい。

毎日新聞(2008.9.11)

 典型的な道迷いである。この事故の直後に二ペソツ山に行ったが、前天狗岳の中腹岩場から低木帯への登山道へトラバースするところを直進して後天狗の東側を抜けて石狩山系に迷い込んだようだ。この迷い道には踏み跡があり注意しないと通り過ぎてしまう。実は僕も同じ地点で迷ったことがある。このときは鉄則どおり、迷いに気がついた時点でわかる場所まで引き返して難なく下山した。彼も迷ったのに気がついたが登り返してもどるより、天狗コルあたりで西へトラバースしようとしたのが失敗であったのであろう。迷ったときは鉄則どおりもどるべきである。また単独では携帯型GPSを持っているとかなり安全であろう。

 

 

北海道警の「だいせつ号」ベル412EP である。遭難するとこれが飛んでくる。乗っている隊員はかなりの訓練を受けている。

ニペソツでも結構な風の中、高度50m上空からザイル1本するする降りてきて僕たち登山者から遭難者の情報を聞きにきたりする。

 

 

陸上自衛隊第五旅団の保有する「UH-1J」遭難するとこれも飛んでくる。

第五旅団の飛行隊は冬の猛吹雪の中を足寄近辺で訓練しているようで冬季飛行では日本一だろう。

 

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